光本さんのようなエンジェル投資家に出資を依頼する場合の注意
最終更新日 2024年11月20日 by sticep
これまで新たに自分で事業を始める際には、その資金を調達するために金融機関に融資を申し込み、これを利用するというのが一般的でした。
そのため、起業家は金融機関に融資審査を行うための資料を作成し、これを持って審査を受けることが必要であり、綿密な経営計画を立案していたものです。
この経営計画のポイントは成功の要因を明確に分析しているとともに、万が一事業がうまくいかなかった場合のリスク対策も十分に考慮していることが必要となる点であるため、この資料を作成する際に起業家は自分のアイディアを冷静に客観的に見直すことができるチャンスを得ることになっていました。
しかし最近では光本勇介のようなエンジェル投資家による投資が一般的になりつつあることから、このような綿密な事業計画を立てずに起業をすると言うケースも増えています。
十分にリスク対策を行わずにスタートしてしまうと言うケース
特に問題となるのが、十分にリスク対策を行わずにスタートしてしまうと言うケースです。
あくまでも成功を前提に様々なシナリオが立案されていることから、万が一予期せぬトラブル等に見舞われて経営状況が悪化した場合に、これに対する対策を生み出すことができずに失敗してしまうケースが実際には非常に多いのです。
エンジェル投資家の経済的な支援を受けることで、万が一型リスクが生じた場合にも助けてもらえると考えている経営者が多いことがこの要因ですが、実際には多くの投資家は自らの利益を考えていることが多いため、逆に経営状態が悪化してしまうとその資金を引き上げてしまうと言うことも少なくありません。
銀行から融資を受けている場合には返済期日までに返済を行えば基本的には特に問題はなく、その間状況を回復させる猶予が与えられることになるのですが、出資を受けている場合には突然資金を引き上げられてしまうこともあるため、さらに状況を悪化させてしまうことが十分に予測されます。
このような事態に陥らないようにするためには、エンジェル投資家から出資を受ける場合でもリスク対策を十分に考慮しておくことが重要です。
投資家が資金を引き上げてしまった場合に必要な対策も考慮しておく
そのリスクは単純に経営状況が悪化した場合だけではなく、投資家が資金を引き上げてしまった場合に必要な対策も考慮しておくことが安全です。
そのために短期間で他の投資家を見つけたり、もしくは株式を分散させるといった対策も必要となります。
株式を分散させることで1人の投資家が資金を引き上げた場合の影響を最小限に防ぎ、さらに投資家同士のバランスを維持する上でも非常に有効な方法となっています。
エンジェル投資家の中には事業を支援するふりをしながら、その事業が成功した段階でこれを乗っ取り自分のものにしようと画策している人も少なからず存在しているので、このための対策も事前に十分に考慮しておかなければなりません。
必ずしも全てがこのような考えを持っているとは限らないのですが、事業の状況が変化することによってその考え方が変わってしまうと言うこともあるため、対策を十分に考慮しておくことが必要となります。
事業が成功している段階で様々な取引先企業や投資家とのパイプを十分に作る
この際のポイントは、事業が成功している段階で様々な取引先企業や投資家とのパイプを十分に作っておくことです。
特に取引先とのパイプはお互いにビジネスを成功させる上で有効なパートナーと認め合うことで、万が一授業がうまくいかなかったり、あるいは乗っ取りに遭ってしまうような場合にはこれを救済するための手立てを行ってくれることが多くなります。
取引先企業にとってもその取引先の経営方針や事業内容が変わる事は自社のリスクにもつながるため、自らの手の届く範囲で積極的に支援してくれることが多く、これが経済的な面以上の企業の安定経営につながることが多いものです。
またこのような状況になってしまうと、エンジェル投資家が大量に株式を保有し、経営の実権を握るようになったとしても簡単にその方針を変更することは事実上できません。
起業家にとってはこのような状況をできるだけ早く生み出すことが事業の成功につながる近道となっており、この方針に賛同してくれる投資家を選ぶことも見分けるための重要なポイントとなっています。
まとめ
エンジェル投資家は多くの人は自分の事業に賛同し好意的に出資を行ってくれる人物であると考えていることが多いのですが、これだけでは効率的に事業を成功に結びつける事は難しいものとなります。
銀行から融資を受ける場合に比べ比較的簡単に創業資金を手に入れることができる方法と注目されていますが、実際には様々なリスクを持っていることを意識しておくことが大切です。
その上で経験豊富な評判の良い相手を選ぶことが重要であるとともに、効率的に経営に関するアドバイスを受けながら、バランスのとれた経営を行うことが重要なポイントとなります。
そのためには、投資を受けるからと事業計画をおろそかにするのではなく、金融機関から融資を受ける場合と同じレベルの経営計画を綿密に立案し、これを遂行することに注力することが重要となっています。